退所
前に記事にもした(11/22 「苦労話」)トラブルメーカーのMさん(90代女性)があさって退所することになった。行き先は近くの老健。「老健渡り鳥」だ。
どうにもMさんとソリの合わなかった職員はヤレヤレ、やっと・・・という顔をしていたが、私は結構Mさんのことが好きだっただけにちょっと寂しい。「夜のMさんを知らないからよ。昼間とは違ってそりゃもう大変なんだから」らしいが、もうあの「手」から始まる一連の話を聞けないんだな・・・。渡り鳥ならば、いつかまた舞い戻ってこられるまで、がんばってここで働いていようかな、なんて。
Mさんには退所のことは内緒だ。「事前に言うと不穏になるから」だそうで、だから私はMさんに会える最後の日、さよならも言えなかった。心の中で「お元気で」と言った。
先月退所されたKさん(80代男性)は、車椅子で暮らせるようにと自宅を改修しての退所。週数回デイサービスに通ってこられるとはいえフロアとはお別れなので、最後の日に挨拶に行くと泣かれた。職員がてんでばらばらに挨拶に行くものだから、その度Kさんは顔をくしゃくしゃにして泣いた。普段は居室にこもりきりで、静かにテレビを見たり、麻痺側で字を書く練習をしたりして過ごす、寡黙な人だった・・・。
そんなKさんがデイサービスに来ているところを、先日偶然に目撃したら・・・なんと、他の人たちと輪になって風船バレーをしているじゃあーりませんか。それも罰ゲームでちょんまげのヅラをかぶって! フロアにいるころは、誘っても風船バレーなどやらなかったのに、今じゃにこやかに笑ったりして!
「Kさ~ん!」と声をかけて手を振ると、ニコニコして手を振り返してくれた。なんという変わりよう・・・。
やっぱりお家に帰ると違うのかな。フロアでは無理というか我慢していることも多かったのかな。何かKさんを閉じこもらせるような雰囲気がフロアにはあったのかな。あんまりレクとかやる時間もなかったものね、いつも職員はせかせかしていて・・・などといろんなことを考えてしまった。でもまぁ今、Kさんが楽しそうだからいいか。
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