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2007年12月 4日 (火)

勉強会 ・認知症 (1)

認知症とは脳の病気である

脳や身体の疾患を原因として、記憶・判断力などの障害が起こり、普通の社会生活が送れなくなった状態と定義されている。さまざまな症状により毎日の生活が困難になった状態。

「物忘れ」は自然な老化によって起こるもので、誰にでも起こるが、認知症は単なる物忘れではない。年齢を重ねるうちに「物忘れが増えてきたかな」と思うことは多いが、これは老化現象としての脳の神経細胞の減少によるものである。この通常の減少より早く神経細胞が消失してしまう脳の病気が、「認知症」である。


老化による生理的な健忘と認知症の比較

           老化による生理的な健忘            認知症
              ↓                  ↓

原因            :  加齢に伴う              病気による

健忘の内容 :  体験の一部             体験全体

進行      :     _               明らかに進行する

見当識    :     _                            時間・場所・人がわからない

物忘れの認識:    ある                 ない

日常生活への影響: 小さい                大きい  

人格水準  :     保たれる             低下する

精神症状・行動障害:  _              幻覚・徘徊・妄想など 

原因となる病気

認知症の多くは「アルツハイマー病」と「脳血管障害」によるものであるが、その原因となる病気はたくさんある。

・脳血管性の疾患 : 脳出血・脳梗塞など

・退行変性疾患 : アルツハイマー病・退行性核上性麻痺・                              
                           パーキンソン病・びまん性レビー小体病・ピック病・
            大脳皮質基底核変性症など

・内分泌・代謝性疾患 : 甲状腺機能低下症・下垂体機能低下症・
                ビタミンB12欠乏症・ビタミンB1欠乏症・
                ミトコンドリア脳筋症・肝性脳症・透析脳症・
                低酸素症・低血糖症・アルコール脳症・薬物中毒など

・感染性疾患 : クロイツフェルトヤコブ病・脳炎・髄膜炎・脳膿瘍など

・外傷性疾患 : 慢性硬膜下血腫・頭部外傷後遺症など

・その他 : 正常圧水痘症・多発性硬化症・神経ベーチェットなど  

[アルツハイマー病とは]

原因は不明。

脳内でさまざまな変化が起こり、脳の神経細胞が急激に減ってしまう。脳が病的に萎縮し、高度の知能低下や人格の崩壊が起こる。

ゆっくりと発症し、徐々に悪化していくが、初期の段階では運動麻痺や感覚麻痺などの神経症状は起きない。

本人に病気だという自覚がない。

症状としては、まず物忘れ。最初は古い記憶は保たれているが、新しい出来事が覚えにくく、忘れやすい。病気が進むと、物忘れのために生活に支障をきたすようになる。

また、判断力が低下する。さらに、時間・場所・人物の判断がつかなくなり、身体的に動けなくなる。

脳内では、・大脳皮質の著しい萎縮 ・老人斑、神経原線維の変化、神経の脱落 ・神経伝達物質の異常 が起きている。

脳全体、特に側頭葉や頭頂葉が萎縮していく。成人では通常1400g前後ある脳の重さが、発症後10年経つと800g~900g以下に減ってしまう。

[脳血管障害による認知症とは]

脳の血管が詰まったり破れたりすることによって、その部分の脳の動きが悪くなり、そのため認知症になることがある。

症状としては物忘れ、頭痛、めまい、耳鳴り、痺れなど。

脳卒中の発作が起こるたびに段階的(階段状)に悪化することが多い。

障害の場所によって、ある能力は低下しているが別の能力は比較的大丈夫というようにまだら状に低下し、記憶障害がひどくても人格や判断力は保たれていることが多いのが特徴。また、症状は日によって差が激しいことがある。

脳血管障害による認知症の原因としては、脳梗塞の多発によるものが大部分(70~80%)を占める。脳血管障害により、脳の血流量や代謝量が減少し、その程度や範囲は認知症の程度と関係する。

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