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2007年3月13日 (火)

NHKスペシャル 「介護の人材が逃げていく」

11日(日)放送の NHKスペシャル 「介護の人材が逃げていく」、見ましたか?

以下、ざっと概要を。

東京のグループホームで5年間働いていた介護福祉士O君が仕事を辞める決断をした、その理由は・・・「低賃金で食っていけない」。 実際、一年間で4人に1人が辞めていくという。

就職説明会会場にて。介護施設のブースには学生が集まらない。施設新規立ち上げのスタッフを採用したくても予定人数の半分も応募が無い状況。

景気が回復した今、特に東京(大都市)では、他職種に比べて介護職の賃金の低さが余計浮き彫りになる。ギリギリの人数でやっている現状、なんとか人を増やして介護の質を高めたいが、低賃金がネックとなっている。

では、なぜ介護職の賃金が低いままなのか。

介護事業者は国から受ける介護報酬の中から必要経費を差し引き、残りを人件費に当てているが、その介護報酬自体が03年、05年の見直しの結果、大幅にダウンしたのだ。

求人に来ていた某施設の理事長が言っていた。「スーパーの時給の5割増しぐらいの価値ある仕事内容なのに・・・」 

なのに、給料を上げてやりたくても上げられない、事業者も辛いところだろう。

職員は、経験を積み上げても努力をしても給料に反映されないのでは、生活者としては報われない。結婚できない、子供も持てない。だから、辞めていく。

この人材不足をどうするか。

昨年、国はフィリピンとEPA(経済連携協定)を結び、600人の介護福祉士を受け入れることを決めたが、彼らには高いハードルが課せられていて・・・。

フィリピンの介護士養成所にて。

「卒業したらどこの国で働きたいですか?」というインタビューに答えた生徒20人ほどのうち、「JAPAN」と答えたのはたった一人だった。一番多かったのはカナダ。カナダでは2年働けば永住権が取れるという。

巨大な介護市場があるというのに、日本はハードルが高すぎるのだ。4大卒、日本語堪能、日本の文化風習に慣れ、4年後には介護福祉士の資格を取得すること。だめなら帰国させられるという。

国は昨年、人材減についての報告書に、「すぐれた人材確保のために、施設の経営基盤を強化することが大事。経営者としての視点を持て」と書いた。

事業者の合併・吸収やサイドビジネスの奨励(例えばフィットネスクラブ)・・・生き残りをかけた競争が始まっている。

グループホームを辞めて4ヶ月経ったO君の新しい仕事はまだ見つかっていない。道行く老人を見つめるO君はまだまだ介護の仕事に未練がありそうだ。

「俺も、じいちゃんばあちゃん好きだし・・・」

-------------------------

これが今後超高齢社会を迎える日本の介護現場の現状だ。

番組では淡々と事実を伝えるのみ。あとは私たちが考える番だ。

国の福祉・介護に対する考え方がこのままでいいわけがない。政治の無策を棚に上げてサイドビジネスの奨励など本末転倒もいいところだ。介護保険も、仕組みを変えて介護報酬を増やさない限り、職員の賃金アップは望めず、人材はますます逃げていく。

今後、財源確保のために、目的税化した消費税をアップするか、介護保険料の支払い年齢を引き下げるか。それとも、医療も含め制度を根底から作り直すか。はたまたフィリピンからの受け入れのハードルを下げるか・・・。国はどんな手を打ってくるだろう。



示し合わせたわけでもないのにさすが現場の人間、フロアの多くのスタッフがこの番組を見ていた。

「(介護福祉士は)国家資格なのに給料が安いなんて、どう考えてもおかしいよね。好きで選んだ道なのに食っていけないから辞めるなんて、切な過ぎるよ」

「O君、うちに来てくれたらいいのにね。一緒に仕事したいよ」

「あのコはきっとまた介護の現場に戻るね。ほんとにお年寄りが好きそうだし。今頃、たくさん引き合いが来てるよ」

「スンマセン、俺、外で飲んでました」と言ったM君は、「自覚が足らんな~」とからかわれていた。

政治家やお役人こそ、この番組や介護の現場を見て、よく考えてほしいものだが・・・政治のほうも人材不足か?

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コメント

あのTVを見て「介護職につきたい!」と思う人はほとんどいないでしょうね。
私も子供には介護の仕事すすめたいとは思いません。
ちなみに私も老健でパートしています。
パートだから何とか続いていますが・・・

政治家の方、税金の使い道間違っていませんか?あの光熱費こっちにまわして欲しいわ~

投稿: | 2007年3月13日 (火) 20:32

いつもいろいろと考えさせて頂いてます。

介護の実態は会議室では理解されてないのが現実ですよね。番組によって0君のような青年失うことの大きさを気がついてくれる人が少しでも増えてくれると良いのですが。。
そうして賃金問題の早期見直しを行って欲しいです。

義母は介護認定更新で1から3になりました。
ディーでも暴言を吐いてスタッフの皆さんにご迷惑をかけるときががあるので(苦笑)、多く支払って当たり前だよね・・・・って思ってしまいました。
これが実の両親だとまた気持ちも複雑なものになるんだろうなぁ。。

投稿: まま | 2007年3月13日 (火) 20:42

昨日夜勤が一緒だったA君。
この3月にショートからデイに移動が決まり、夜勤手当、特殊業務手当てがなくなるため3万5千円の減給となり「食っていけない」・・・と。
手当てがついて、やっとギリギリ生活できていた。
結婚三年目で子供も作りたいのに、とても余裕がない。
一家を支える大黒柱としては、介護の場から離れざるを得ない。
働き者で利用者思いのA君。
私にはどうすることも出来ません。

投稿: koma | 2007年3月13日 (火) 23:55

>名無しさん

そうですね。人材離れに拍車をかけるかもしません。
でも多くの人に現状を知らしめるという意味では
よかったのではないでしょうか。

昔は家で家族が介護するのが当たり前でした。
それが介護の専門職を作り、介護保険料を徴収し、
これからは社会全体で看ることにしますよと言われても、
すんなり人々の意識が切り替わるとは言い難い。
まだまだ介護士は専門職として世間に認知されてません。
誰でも出来る仕事、家政婦に毛が生えた程度の仕事
ぐらいに思われている部分ありますからね。

これがきっかけで待遇改善の世論が大々的に巻き起こる
などとは思いませんが、まずは知ってもらうことからじゃないでしょうか。

ほんとにくだらない議論にもならない議論をするヒマがあったら
真剣に税金の使い道を考えてほしいですね。

>まま
お義母さんの介護度、上がってしまいましたか^^;
認知症、悪くなることはあっても良くなることは
まずないのが辛いところ・・・。
日々心穏やかに過ごせるといいですね。

>komaさん
生活がかかっている職員は、身体がきつくても
一回でも多く夜勤を希望しています。手当てがつくから。
デイだと夜勤ありませんものね。35000円減はキツイな~。

うちでも去年、10年以上介護の現場にいたベテラン男性が
食っていけないからと辞めました。
利用者に慕われた、とても優秀な人でした。

このままではいずれ現場は経験の浅い職員や
パート・派遣だらけになりますよ。


投稿: kaorim | 2007年3月14日 (水) 10:42

私のところに来てくださりありがとう!!
コメントもしましたので見に来て下さい。
これからも参考にさせて下さいね。

通勤時間ですが・・・
ほんとは歩いて10分掛からない所だったのですが。
常勤で働きたい方が現れて、私は同じ系列の他の施設になります。
電車とバスで通います。遠いですね。大丈夫かしら?
近くの施設で働くことも今後は可能かもしれないからという施設側の考えで取り合えず、少し遠いがお願いしますってことみたい。
9時~14時になると思います。もちろん休憩はナシで通しで働くことになりそうです。

投稿: ぽちゃ | 2007年3月14日 (水) 16:59

景気が回復したから介護の人材が集まらなくなったという事実はあるものの、その程度で集まらなくなってしまったのが寂しいです。
魅力ある職業の条件として「報酬」は切っても切れないものですから仕方ないのかもしれませんが・・・。
仰るように、介護保険事業者はどんどん下げられる介護報酬のせいで人件費を上げたくても上げられない状況です。
政治家にはこの事実をもっと真剣に受け止めて欲しいです。

投稿: はまとこ | 2007年3月14日 (水) 22:08

介護福祉士も試験の合否等によって“准”介護福祉士という新たな資格類型をつくることで調整されているようです。“介護”の目指すべき方向とはいったいどこなんでしょうか?少なくとも厚労省は迷走しているように思います。
“介護”に限らず福祉職全体として受け止めていかなければならない課題に再度気づかされたような番組でしたよね。NHKはこうでなきゃ!!

投稿: ぼやっきー | 2007年3月14日 (水) 23:22

>ぽちゃさん、いらっしゃいませ。(^-^)

その歩いて10分かからない所のほう、魅力ですね。

9~14時で休憩なしなら、休憩時間に漠とした疎外感に
苛まれることもなく、集中していればあっという間じゃないでしょうか。
体調に気をつけて頑張ってください。

>はまとこさん

そうですね。
それでも働きたいと思えるほどの魅力はないってことですかね。
でも、人の命に関わる仕事ですから、
働く側に心身ともに余裕がないと仕事に影響すると思いますし。
情熱や志だけではやっていけない、厳しい現実がありますね。

投稿: kaorim | 2007年3月15日 (木) 12:41

>ぼやっきーさん

専門介護福祉士というのも出来るそうですね。
いずれヘルパーという職はなくなりますね。

“准”ですか。
少しでも手当てをつけてやろうということでしょうか。
とにかく人員の量を確保したかった時期を過ぎて
今度は質を確保していこうということでしょうが、
そんな小手先のことをやっても
そもそも人が集まらないんじゃ、お先真っ暗ですね。

投稿: kaorim | 2007年3月15日 (木) 12:55

嫁さんにビデオ映してもらい、昨日やっと見ることが出来ました。
そういえば、介護福祉士って国家資格なんですよね。持っているけどあまり実感がないですねぇ。

厚労相が迷走している、っていうのはなるほど、そんな風に番組を見ていて感じます。とはいうものの、政治家さんたちは現場をよく知らないというのも一因なのかな、って思います。
僕が今働かせてもらっているトコロは、周りに比べて多少給料は良いですが、妻子3人暮らしだと、やはりキツイですね。貯金できないし。同窓会とかで給料の話になると、寂しいですし。

若い人で、じーさんばーさんの相手が好きだっていう気持ちは、今の世の中そうそうあるものじゃないと思います。現に僕もそういった感情は強く持ち続けることができていませんし。
超高齢化社会に即した対応と、そこで働くことの出来る人材の確保って今後の最重要課題なんじゃないですかねえ?

なんか介護職続けるのが嫌になっちゃいましたよ。

投稿: けいぱぱ | 2007年3月20日 (火) 01:04

>けいぱぱさん、いらっしゃいませ&はじめまして

給料を上げる=質が上がる
とは限らないとは思いますが、
現場はとにかく人手が足りない。
少数精鋭で何とかなる類の仕事ではないので
そのうち職員は心身ともに疲弊してしまいます。
O君のような人を失った痛手は後でジワジワと来そうですね。

今年の新入職員が7人来ました。
こんなご時勢に介護職をめざそうという彼らには
是非がんばってもらいたいです。

投稿: kaorim | 2007年3月20日 (火) 15:04

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